【開催日】
平成28年12月3日(土)14:00~16:30
【場所】
国際連合大学ウ・タント国際会議場
【プログラム内容】
14:00
開会挨拶
文部科学副大臣
義家弘介
14:10
基調講演
平成28年度寄附月間推進委員長
小宮山宏
14:25
事例発表
①国立大学法人京都大学
②千葉県立銚子商業高等学校
③国立大学法人東京学芸大学附属国際中等教育学校
15:00
休憩
15:10
クロストーク
〔ディレクター〕
日本ファンドレイジング協会プログラムディレクター
大石俊輔
〔コメンテーター〕
文部科学省大臣官房政策課課長補佐
小川哲史
〔事例発表者〕
国立大学法人京都大学
鈴木卓馬
道盛裕太
千葉県立銚子商業高等学校
石毛宏幸
和泉大介(平成26年度同校卒業生)
国立大学法人東京学芸大学附属国際中等教育学校
藤木正史
横山彩乃
末満樹林
朴志雨
16:30
閉会
【参加者数】
約120名
【発表概要】
- 1.基調講演
・寄附集めのためには専任のファンドレイザーが必要。本格的な体制をとらないと寄附が集まるわけがない。
・先進国=国に金がないという現代。税収が増えない中、寄付は非常に重要。
・本日の参加者と一緒に寄附文化を作り上げていきたい。 - 2.事例発表
①国立大学法人京都大学
○京都大学学生チャレンジコンテスト(SPEC)とは、「挑戦」する学生のプロセスを応援するとともに京都大学基金の活動を「可視化」することを目的に、2015年度から始めた取組(寄附募集は2016年度から)。
支援を希望するテーマを学内公募の上、学生によるプレゼンテーションを経て選考・決定。
第1回目(2015年度)は5テーマを採択。京都大学が設けたインターネットのプラットフォームを継用した「クラウドファンディング」の手法により、教職員、卒業生、一般人、企業など、幅広く寄附募集。
結果として寄附目標額をおおむねのプロジェクトが達成。
本フォーラムでは採択テーマのうち、「iGEMKyoto」について、プロジェクト担当者(京都大学生)から説明。
○SPECにより、合成生物学の世界大会(iGEM)への参加が叶った。iGEMは年々参加費が高くなっており、SPECによる支援がなければ参加は難しかった。
○本大会で目標としていた部門賞・Grand Prize受賞はならなかったが、2年越しの金賞は受賞。また、海外チームからの刺激を受け、留学希望、プロジェクトの論文化、進路希望の具体化が学生側の成果として還元された。
○次回の大会も参加できるよう、引き続き取組を続けて欲しいと学生側は思っている。
②千葉県立銚子商業高等学校
○銚子商業高等学校では、3年次に課題研究の授業を設け、生徒がチームに分かれて様々なテーマに取り組んでいる。
○銚子市は東日本大震災の影響を受けて、観光客が8割減少するなどの状況にいたところ、地域活性化活動を希望する生徒が出現。これをきっかけとして、平成26年度の課題研究で「銚商夢市場プロジェクト」を立ち上げ。
「銚商夢市場プロジェクト」では、
Ⅰ 新商品開発
Ⅱ ウォッセ21(銚子漁港に隣接する水産物卸売センター)への出店
Ⅲ 銚子電鉄の支援
を大きな柱として活動。
本フォーラムでは、銚子電鉄の支援を中心に、平成26年度当時高校生としてプロジェクトを担当した者から説明。 ○銚子電鉄は慢性的な赤字経営が続いており、深刻な経営難に陥っていた。 地元の交通機関であり、観光資源でもある銚子電鉄の経営支援に協力しようという考えから、銚子電鉄の再生支援ができないか画策。
銚子商業高校生が銚子電鉄職員と何度もミーティングを実施して結果、以下の取組を実施。
・「銚子電鉄ぬれ煎餅抹茶アイス」(平成26年開発・販売)
・銚子関連商品(飲食物)の車内販売を開始
・ご当地ヒーロー(「銚電神ゴーガッシャー」)とコラボレーションした企画を開催(ゴーガッシャー列車等)
○そのほか、銚子電鉄の利用客を増やすためには,犬吠埼周辺の観光レジャーを充実させる必要があると考え、貝殻アート等を実施。
○この取組を続けていく中で、平成26年1月11日に銚子電鉄の脱線事故が発生。脱線事故の車両修理代が高額のため,修理不能の状態であり、このままだと廃線の危機を迎える。
○そこで、銚子電鉄の直接的な金銭的支援として、クラウドファンディグによる車両修理代300万円を実行。全国から多くの方々から暖いご支援をただき、目標額(300万円)を大きく上回る480万円を集めることに成功。(平成27年4月4日に電車は無事復旧)
○その後もプロジェクトは続いており、今年度の目玉は老朽化した駅舎をきれいにしたきれいにする、「銚子電鉄メイク・アッププロジェクト」を実施。具体的には犬吠駅壁面のペイントアートや仲ノ町駅の修繕に取り組み中。
クラウドファンディグによる寄附募集をしたところ、犬吠駅壁面のペイントアートに140万円、仲ノ町駅の修繕100万円を集めることに成功。
○このように銚子電鉄・市の活性化に向けて、学校・企業・行政が一体となっ取り組んでいる。
③国立大学法人東京学芸大学附属国際中等教育学校
○東京学芸大学附属国際中等教育学校は、バフェット財団が全米の大学に提供している寄附教育プログラム(『Learning by Giving』)の米国外実施第一号校として本年9月に選定され、現在、『日本版Learning by Givingプログラム』を実施。
○本プログラムは、2学期~3学期の28時限を使い、東京で活躍するNPO法人を生徒が調べ最も効果的に寄附を活かせるNPO法人を一つ選び、生徒が実際に寄附することとしている。
○本フォーラムでは、実際に授業を受けている高校生から、
・どのようなことを学んでいるのか
・どのようなプロセスで寄附団体を選んでいるのか
等について発表。
○高校生からは、以下のような発表。
・寄付先を評価するプロセスを通じて、NPO団体自体を知ることがNPO団体から喜ばれた
・実際に会ってくれたすべてのNPO団体及び職員に感謝
・NPO団体が何をやっているのかをいかに見せるのかが重要
・NPO団体の将来性について明確なビジョンがあると良い - 3.クロストーク
○以下の流れで実施
①ディレクターからクロストークの進め方等について説明〔10分程度〕
(その際、日本ファンドレイジング協会実施の社会貢献教育説明)
②事例発表者からの補足説明
③会場内バズセッション
・自己紹介
・これまでの寄付や社会貢献で印象に残っている体験
④会場内質疑応答
⑤コメンテーターのまとめ
○クロストークでは以下のような意見が出た。
・クラウドファンディングは単に資金を調達するだけの観点ではなく、学内外への広報スキルなども学べるため、お金や時間だけでは測れないメリットがある。
・寄付を集める団体は自分がやっていることをいかに見せるかが重要。当該団体が全体としてどのような事業を行っていて、寄附をするとどのようなプログラムにつながるかというストーリーがあるとよい。
・SNSを活用した積極的な広報は有効。
・既存のネットワークから発信されると影響は非常に高いので、少しでも多くの人に関心を持ってもらうことが重要。
・プロジェクトの進捗状況を発信し続けることが重要。
